ブログ(森でみつけたよ!)
ほらっ急いで!秋が逃げていくよ
2015年11月 9日
東京でも、最高気温が20℃を下回る日が多くなり、
朝夕はめっきり寒くなってきました。
太陽の光も横から射し込み、森全体が赤っぽく見え、
秋の深まりを感じます。
北海道では、立冬が過ぎると、冬になるそうです。
これからやってくる厳しい冬に備え、南野川ふれあいの
森の生き物たちには、忙しい季節になります。
画像をクリックすると拡大します。
冬に備える生き物たち
11月に入ると、さすがに野や森に咲く花は、少なく
なってきました。
昆虫たちは、最後のチャンスとばかりに、花の蜜や
花粉を求めて飛び回っています。
コセンダングサに吸蜜にやって来た
イチモンジセセリです。
同じくコセンダングサにやって来た
マルハナバチです。
体に花粉をいっぱいつけてました。
チャの花にはオオハナアブが
いました。花粉がお目当てのようです。
チャの花の蜜を求めてやって来た
ホソヒラタアブです。蜜が大好物
です。
ホトトギスは早くも実をつけていました。
まだ沢山花が咲いているのに・・・
冬が来る前に種子を作るには、時間が
あまりないのでしょう。
カラスの昇天
森の散策路の脇で、ハシブトガラスが
死んでいました。死んだ理由は判りません。
いたずらばかりするカラスですが、今日まで
懸命に生きてきたことを思うと、悲しい気持ちに
なりました。
Nov 9, 2015 09:38 AM
眼がさがす秋
2015年10月26日
木枯らし1号が吹いた!
どんぐりが沢山落ちている。
森全体が黄色っぽくなってきた。
太陽が横から差し込むようになった。
ジョロウグモのお腹がパンパン
ムラサキシキブの実が色づき始めた。
ツワブキが咲いた。
セイタカアワダチソウの侵入
森の周囲は住宅地ですが、南野川
ふれあいの森にもセイタカアワダチソウが
侵入してきました。
まだ草丈50センチくらいの背低アワダチソウ
です。
繁殖力の強さは折り紙つき、地下茎から
アレロパシーという物質を出して、他の植物を
排除し、やがて大群落を作ります。
今、南野川ふれあいの森で観られる植物を
紹介します(画像をクリックすると拡大します)。
セイタカアワダチソウ
花は筒状花と舌状花からなるキク科の花です。
花粉症の元凶といわれたこともありますが、この花は
風媒花ですので誤解です。
ハキダメギク
世田谷区の掃き溜めで発見されたので、気の毒な
名前がつけられました。
白い舌状花が3つに分かれています。アメリカ原産の
1年草です。
カタバミ
ほぼ1年中見かけます。シュウ酸を貯えており、
葉を噛むとすっぱい味がします。
この葉で10円玉を磨くとピカピカになります。
イヌタデ
食べてもおいしくなく、役に立たないタデと
いうのが名前の由来です。
花びらを持たず、ガクが花びらの役目をして
います。
紅茶 de ブレイク
フウセンカズラ
果皮が風船のように膨らむ、めずらしい特徴を
もった植物です。
たねは黒色で、白いハート形の模様があります。
前回の「何かいる」の答え
コジャノメ(左)とシオカラトンボ♀(右)でした。
Oct 26, 2015 10:03 AM
コセンダングサの花が咲く頃
2015年10月11日
コセンダングサは、北米原産の帰化植物です。
上部の枝先に、径1センチ位の黄色い頭花を
つけます。
南野川周辺では、この花が咲く頃、カラスウリや
サンショウの実が真っ赤になり、お茶の花も
見ごろを迎え、秋が深まっていきます(画像を
クリックすると拡大します)。
この時期観察できた植物や昆虫を、紹介します。
ツユクサの2段花です。
南野川ふれあいの森で今年も見つけました。
他の場所でも時々見かけます。
どうして2段に咲くのか不思議ですね。
ゴンズイの実です。
実は半月状の朔果で、熟して裂けると、
中から黒い種が覗きます。
ヌスビトハギの実です。
サングラスのように見えます。
名前の由来は盗人がつま先で
歩く足に見立てたもの。
ひっつき虫です。
ワルナスビの花です。
ジャガイモの花に似ていますが、
大変なワル者です。
うっかり触ると、鋭いトゲが刺さります。
シロオビノメイガという蛾です。
濃い褐色の翅に白い帯が目立ちます。
主に夜に活動する蛾ですが、昼間
アズマネザサの葉にいました。
このほか昆虫では、アゲハチョウ、ヒョウモンチョウ、
ハラビロカマキリ、キバラヘリカメムシ等を
見かけました。
何かいる(パート2)
何かがいます。探してください。
答えは次回に掲載します。
前回の答え
アカボシゴマダラの幼虫(左)とツチイナゴ(右)
でした。
Oct 11, 2015 10:21 AM
ま~るい秋 実りの秋
2015年9月25日
秋には丸いものか多い。
丸いもの、木の実、草の実。
どうして丸いのかな。
植物は冬が苦手!
植物が生きていく上で最も困るのは、
乾燥と気温が低いことです。
植物は子孫を残すため、寒くなる前に
種(たね)を作る必要があります。
多くの種は果肉に包まれていて、鳥などに
食べられて種が散布されます。
種は硬いカプセルで保護されているので、
寒さや乾燥に耐えることが出来ます。
植物にとって秋は、存続のために大切な
時期なのです。
南野川ふれあいの森へ、ま~るい秋を探しに
出かけました(画像をクリックすると拡大します)。
ブルーベリーの果実です。森のお隣の休耕中の
農地の生垣で見つけました。右の画像は、花時の
様子です。
キーウィの果実です。栽培されていた
ものが、逃げ出してきたものです。
柿の若い実です。もうすぐ食べ頃になります。
右の画像は柿の花(5月に撮影)です。
森の入り口にある栗の木に、沢山の実が
ついています。今年は豊作のようです。
カラスウリの実も真っ赤になりました。
何かいる!
この2枚の画像には何かがいます。
探してください。
答えは次回に掲載します。
Sep 25, 2015 08:39 AM
秋探し
2015年9月11日
秋の気配を探して、南野川ふれあいの森を
歩きました。この時期は、まだ夏を忘れられない
生き物がたくさんいました。
モンクロシャチホコの幼虫に食べられた、桜の
葉です。食欲旺盛なこの幼虫は、葉を食べ尽くさん
ばかりの勢いです。葉っぱは穴だらけで、芸術的で
すらあります。
画像をクリックすると拡大します。
アカボシゴマダラの幼虫
もう秋だよ!のんびりしているけど、
冬支度、間に合うかな?
カノコガをゲット
やっと獲物にありつけたのか、一心
不乱にお食事中です。今の時期、
たくさん食べなきゃ。
閑散とした酒場
夏には行列の出来た店も、ひっそりと
しています。のん兵衛のクロコガネが
一匹、樹液から離れようとはしません。
アル中になるよ。
ヤブガラシの花
画像中央の花は受粉前で、緑色の
花びらが残っています。蜜を盛んに
出しています。種が出来ないのに・・・
紅茶 DE ブレイク
ナンバンギセルです。
葉緑体を持たない寄生植物です。
(白金の付属自然教育園にて)
Sep 11, 2015 09:17 AM
夏終る!
2015年8月24日
いつまでも残暑厳しく、巷ではまだ秋の
気配は感じられず。
しかし季節時計は暑さ関係なし。着々と
秋に向かって時を刻んでいます。
落ちセミが目立つようになった。
日暮が早くなってきた。
コナラやクヌギのどんぐりが大きくなってきた。
サクラの落葉(らくよう)が始まった。
カラスウリの実が大きくなった。
ツクツクボウシの鳴き声が目立つようになった。
セミの一生
セミの地上での平均的な寿命は、羽化後3週間
~1ヵ月と云われてますが、天敵が多く、大部分の
セミの生存期間は、1週間~10日位です。
アブラゼミの幼虫としての地下での生活は
5~6年で、通算するとセミは昆虫の中でも
長寿です。
地上にいる1週間超の間に、子孫を残し(産卵)、
寿命を迎えます。
セミの人生は年金なし、介護不要と実にすっきり
した人生です。
画像をクリックすると拡大します。
天寿を全うしたアブラゼミです。
このようなセミを落ちセミと呼びます。
翅が茶色のセミは世界的にも珍しく、
海外からアブラゼミを観にくる人も
いるそうです。
ヘェ~知らなかった
セミなどの抜け殻に残された白い
ひも状のものは、幼虫時代の「気管}の
跡です。
セミは幼虫のときは、これを使って、空気を
体内に送り込んでいます。
Aug 24, 2015 02:05 PM
飲み屋街は大盛況
2015年8月 8日
強気な安倍内閣の経済政策の効果とは、
直接関係はないにしても、南野川
ふれあいの森では、今年は(樹液)酒場に
やってくる昆虫が非常に多いです。
昼と夜では、やってくる昆虫も違いますが、
主に夜活動するカブトムシが、昼間から
樹液の出る場所から動こうとはしません。
自然界は、弱肉強食の世界です。樹液を
独り占めしようとする、カブトムシやスズメバチが
飛び去るまで、チョウの仲間やカナブン等は、
辛抱強く待っています。
要領のいいアカボシゴマダラは、飲酒中の
カブトムシの脇から、長い口吻を伸ばして
樹液にありつくことがあります。
画像をクリックすると拡大します。
行列の出来る店 A店
いろいろな客がきます。大衆
酒場ですから。
行列の出来る店 B店
こちらも客の入りは良いようです。
タイムサービスです。
この時間帯は弱肉強食のルールなし!
早いもの勝ちです。
カナブン専用のクラブです。
カナブン以外はお断り!
差別化の徹底で、客の評判よし!
小さなスナック
止まり木3席と小さなテーブル1卓しか
ないスナックです。
噂の高級クラブ「シマトネリコ」
ここには専属のホステスがいます。
紅茶 de ブレイク
カラスウリの花です。
白いレースで縁どりされたこの花が、
闇の中に浮かび上がる様は、大変
幻想的です。
Aug 8, 2015 09:43 PM
大暑、酷暑、夏真っ盛り!
2015年7月22日
大暑は暦の上では、暑さが最高になる時節のことです。
(実際には、もう少し後が最も暑くなります)
梅雨が明けると、すぐ猛暑の連続、皆さん熱中症には
十分ご注意を!
出会いの広場を歩いていると、突然カブトムシが
落ちてきました。よく見るとお腹がありません。
多分カラスの仕業でしょう。翅だけになったタマムシも
見つけました。
貴重なタマムシは食べないでと、カラスに云いたい!
この時期、南野川ふれあいの森で見られる生物の
一部を紹介します(画像をクリックすると拡大します)。
カブトムシ~上述のカブトムシです。
おなかがなくなってもしばらく動いていました。
コミスジ~黒い翅に3本の白いすじが
特徴的なチョウです。
なわばり意識が強く、他のチョウが近づくと
追い払います。
ホタルガ~1本の白い帯が目立つ
蛾です。この蛾は昼間活動します。
捕らえると悪臭を出すので、要注意です。
ハエドクソウ~根の汁からハエトリ紙を
作ったので、この名があります。
花色は白または薄いピンクで、筒状の
花の先端は5つに裂けています。
1科1属1種で仲間のいない花です。
ミズヒキ~花びらはなく、ガク片が
4つに裂けて花びらのように見える花です。
花穂を上から見ると赤、下から見ると白で
紅白に見えることから、水引に見たてました。
ミョウガの花~野菜として栽培されて
いたものが逃げ出したもの。ショウガの
仲間で密集して生え、その根元に淡い
クリーム色の1日花をつけます。
ヘェ~知らなかった
働きアリの7割は働いていない。
私たちが最もよく見かけるアリは「働きアリ」
です。毎日忙しそうに働いています。
しかし実は7割の働きアリは、働いていないのです。
働いていないアリは、巣が襲われた時とか、大物の
えさが見つかったときの応援等に備えて待機して
いるのだそうです。
これは知りませんでした。
Jul 22, 2015 10:02 AM
ムシ、ムシ、ムシ、虫はこれが大好き!
2015年7月 6日
梅雨時は、夏真っ盛りの頃に比べ、より沢山の
虫たちが活動しています。
気温も湿度も高いこの季節は、虫たちには
とっても快適な季節なのです。
梅雨時の南野川ふれあいの森では、
カミキリムシの仲間、ヒカゲチョウの仲間、クワガタ、
カブトムシ、タマムシ、カマキリ、アゲハチョウ、
ゴマダラチョウ等、たくさんの種類の虫たちが活発に
活動しています(画像をクリックすると拡大します)。
オオチャバネセセリ
南方系のチョウです。チョウにしては胴太で、
翅の色も地味です。
ムラサキシジミ
翅の表側が青紫色の美しいチョウです。
成虫で越冬しますが、年3~4回現れます。
カノコガ
昼間活動する蛾です。カノコガ科の
仲間は、日本には3種類しかいません。
エサキモンツキカメムシ
通常昆虫は卵を産みっぱなしにしますが、
このカメムシはメスが卵の世話をします。
シマサシガメ
肉食のカメムシです。ハムシやチョウ、ガ
などの幼虫の体液を吸います。
紅茶 de ブレイク
カタツムリは行動半径が狭く、それぞれの
地域で独自に進化したものが多いです。
Jul 6, 2015 01:01 PM
古のロマンあふれる名前
2015年6月24日
ムラサキシキブとフタリシズカ、植物に
つけられた名前(和名)の中で、最も
ロマンあふれる名前ではないでしょうか?
ムラサキシキブ~名前の由来は(諸説あり
ますが)、果実が美しい紫色なので、
平安時代の才媛「紫式部」になぞらえて、
名づけられました。
花の優雅さも、この名前にピッタリですね。
フタリシズカ~花の姿を、頼朝に捕らえられた
義経を慕う静御前の霊と、その霊に憑かれた
菜摘女の舞い姿にたとえて、この名があります。
これらの花を見ていると、古の優雅な時代が
眼に浮かんできます(画像をクリックすると
拡大します)。
ムラサキシキブの花です。淡いピンク色の
可憐な姿をしています。
名前の由来となったムラサキシキブの
実です(昨年初冬に撮影したものです)。
フタリシズカの花です。花穂が2本の
ものが多いですが、3本や4本の
ものもあります。
この時期、南野川ふれあいの森で観られる
生き物の一部を紹介します。
エゴノネコアシという虫こぶです。
ネコの足の指の形に似ていることから、
この名がつきました。
ドクダミの花にやってきたアブです。
ドクダミは地下茎を伸ばして、増殖しますが、
受粉もします。
獲物を待つササグモです。ここでも
食うか食われるかの世界があります。
ベニカミキリです。クリの花にいました。
赤い翅がよく目立ちます。
紅茶 de ブレイク
コナラのドングリの赤ちゃんです。
秋には立派なドングリになります。
Jun 24, 2015 09:24 AM
© 2005-2021 野川はあも All Rights Reserved.