ブログ(森でみつけたよ!)
ジュウニヒトエという名の花
2020年4月25日
この優雅な名前の由来は、花が幾重にも
重なって咲く様を、宮中の女官などが着る
十二単にたとえたものです。
この花の生育地は、丘陵地や林の中などですが、
最近は宅地化の影響等で、減少しています。
なお栃木県では、準絶滅危惧種です。(画像を
クリックすると拡大します)
ジュウニヒトエ
キランソウです。ジュウニヒトエの近縁種です。
(宮前区土橋一丁目にて)
この時期南野川ふれあいの森で見られた花
カラスノエンドウ
ソラマメヒゲナガアブラムシがびっしりついた
カラスノエンドウの茎
ゴヨウアケビの雄花
ゴヨウアケビの雌花
ムラサキケマン
帰化植物で有毒です。
ナガミヒナゲシ
地中海沿岸が原産地の帰化植物です。
ヒメツルソバ
中国南部~ヒマラヤ地方が原産地です。
ハルジオンとホソヒラタアブ
紅茶 de ブレイク
新緑の南野川ふれあいの森
スズメノエンドウ
宮前区宮崎3丁目にて
Apr 25, 2020 02:36 PM
スミレの花が沢山咲いたよ
2020年4月 3日
南野川ふれあいの森で今年目立つのは、
スミレの花が多くなったことです。
倒木や枝折れの大木の処理が進み、
森の中が明るくなったことが影響して
いるのでしょうか。
これからどんな山野草が顔を見せて
くれるのか、ワクワクしています。
今回のブログは、タチツボスミレのほか、
ノゲシ、タンポポ及びアカメガシワの
芽吹きの紹介です。
画像をクリックすると拡大します。
タチツボスミレ
5枚の花弁の奥に、距というつぼ状のふくらみが
あり、この中に蜜が入っています。
この蜜にありつけるのは、ビロードツリアブのように
長い口吻を持った特定の昆虫だけです。
ただ距を花の外からかじり、蜜を盗むチャッカリさんも
いるようです。
タンポポ
カントウタンポポ・花 カントウタンポポ・総苞
セイヨウタンポポ・花 セイヨウタンポポ・総苞
花はよく似ていて、ほとんど見分けがつきません。
見分けのポイントは、総苞片にあります。
カントウタンポポの総苞片は、反り返らず,且つ小さな
突起があります。
セイヨウタンポポは、総苞片が反り返ります。
両者の交雑種もあり、見分けの難しいものもあります。
オニノゲシとノゲシ
オニノゲシ・花 ノゲシ・花
オニノゲシ・葉 ノゲシ・葉
こちらも花はよく似ています。オニノゲシの舌状花のほうが、
やや細いですが、ほとんど見分けは尽きません。
最も分かり易い見分け方は、「葉のトゲ」です。
ノゲシのトゲは触っても痛くありませんが、オニノゲシのトゲは
硬くて鋭く、触るとかなり痛いです。
アカメガシワの新葉
葉が赤いのが、アカメガシワの名前の由来ですが、赤い色の
正体は、葉の表面に生えている細かい毛です。
葉を擦って表面の毛をとると、緑色が現れます。
紅茶 de ブレイク
新しくなった見晴台 以前の見晴台
ムラサキシジミとビークマーク
翅の後ろの部分が欠けています。
これはビークマークと言われているもので、
鳥がパクリとやったくちばしの跡です。
このチョウは、厳しい冬を成虫で越冬しますので、
その他の理由でも翅がボロボロになることも
あります。
Apr 3, 2020 09:08 AM
南野川で春を見つけたよ
2020年3月14日
今年は暖冬だったためか、野草の生育が早く、
昆虫たちも戸惑っているのでは…
南野川ふれあいの森への立ち入り禁止は、
まだ解除されず、今回も森の林縁や近隣の
畑の畔等で、見つけた春の野草の紹介です。
(画像をクリックすると拡大します)
ホトケノザ
茎は角張っています。これはシソ科の植物の
特徴でもあります。
上部の葉には柄(葉柄)がなく、葉は茎を
取り囲んでいます。
花の付け根にあるガクの中には、結実した種が
残りますが、すぐにこぼれ落ちます。
花の上唇はヘルメット状で、その内側には
おしべが4本隠れてます。
下唇にある赤い斑点は、訪花昆虫に蜜の在りかを
教えるガイドマークです。
上唇の内側に4本のおしべが見えます。
下唇には赤いガイドマークがはっきり
見えます。
花の付け根にはガクがあり、結実後には
ここに種が残ります。
ホトケノザの群生です。
この時期見られる植物
クサイチゴ
クサイチゴの花です。おしべもめしべも
沢山あります。名前は草いちごですが、
木の仲間です。
今年も豊作の予感がします
モミジイチゴ
モミジイチゴの花です。
果実のおいしさは、野生のイチゴの中では、
トップクラスです。
フキ
フキの花です。
この花の若い花茎がフキノトウで、
人気のある山菜です。
ドウダイグサ
盛んに蜜を出しています。この植物は
有毒です。
茎を切ると乳液がでますが、これに触れると
かぶれます。種子も有毒で、食べると下痢や
腹痛を起こすことがあるそうです。
紅茶 de ブレイク
オオイヌノフグリ(左)とコゴメイヌノフグリ(右)です。
コゴメイヌノフグリの花色は白で、花の大きさはオオイヌノフグリより
少し小さめです。
Mar 20, 2020 04:39 PM
にぎやかになってきましたよ。
2020年3月16日
早春の南野川
2020年2月24日
2月は暖かい日が多かったため、越冬昆虫が早くも
動き始めています。ゾウムシの仲間や、クモの
仲間を見かけました。
植物も様々な春の野草の開花が始まり、アオキや
ニワトコのつぼみも大きくなってきました。
子の神側の森の入り口近くにある民家では、カワズザクラや
ギンヨウアカシアの花が満開です。
カワズザクラ
伊豆の河津に原木があり、これを増殖したものです。
オオシマザクラ系とカンヒザクラ系の自然交配種と
いわれています。
このサクラは、早咲きで、1月下旬~約1か月咲き続け
ます。
今、南野川で観られる植物を紹介します。
画像をクリックすると、拡大します。
ギンヨウアカシヤ
森の入り口に鎮座しています。
立ち入り禁止中
当局による森への立ち入り禁止は
まだ続いています。
タネツケバナ
ヒイラギナンテン
オオイヌノフグリ
ヒメオドリコソウ
ニワトコのつぼみ
アオキのつぼみ
シュンラン
Feb 24, 2020 04:12 PM
野川 de 春探し
2020年2月 4日
今年は暖冬で、ポカポカ陽気の日が多いですね。
ふれあいの森の隣で、ブロッコリーを栽培している
農家の人も、生育が早すぎて計画的な出荷ができず、
困っているとのことでした。
歩くと汗ばむような暖かいある日、春を探して森を
歩きました。(画像をクリックすると拡大します)。
アオキは冬芽がすでにほころびていました。
大きな冬芽は、花芽と葉芽が一つの芽の中に
入っています(混芽)。
イヌホオズキの花です。本来の花期は、8~11月
ですが、1月の終わりでも咲いていました。
キヅタの未熟な実です。完熟になると、
ヒヨドリが好んで食べます。
クサイチゴの花がもう咲いていました。
5月頃には、甘くておいしい果実が
食べごろになります。
ニワトコの冬芽です。暖冬のためか、
もう葉の展開も間近のように見えます。
ゴンズイは冬芽のすぐ下に大きな
葉痕があり、維管束痕が輪状に
並んでいるのがよく見えます。
ハコベ(ミドリハコベ)の花です。
めしべの花柱は、3本です。
この花は最近では、ほとんど年中
観られます。
ハリギリの冬芽です。
ツヤのある芽鱗で守られています。
若い芽は、山菜として人気があり、
酢味噌かけが絶品だそうです。
ホトケノザの花です。
暖冬の影響か、もう咲き始めて
いました。
Feb 4, 2020 02:04 PM
冬越しの生きものたち
2020年1月13日
寒くて乾燥した日の多い冬の季節は、
昆虫たちや植物にとっても試練の季節です。
この厳しい冬を、彼らはどのようにして過ごして
いるのでしょうか。
南野川ふれあいの森で、それらを観察しました。
画像をクリックすると拡大します。
昆虫たちのそれぞれの冬越し
ハラビロカマキリの卵鞘です。
この中に卵が100個以上は入っていると
云われていますが、数えたことはありません。
オオカマキリの卵鞘です。
このカマキリは草地で生息していますが、
草地が年々減少していて、このカマキリを
見る機会も減っています。
ハサミムシです。風雨に晒されてボロボロに
なった丸太の中にいました。
寒いのか、すぐにまた丸太の中に潜り込んで
行きました。
チャバネフユエダシャクのメスです。
メスは翅が退化していて飛べません。
冬でも成虫がコンクリートの壁でひなた
ぼっこをしていました。
いろいろな冬芽
冬芽は大きく分けて裸芽と鱗芽に
分けることができます。
アカメガシワの冬芽です。裸芽です。
細かい毛(星状毛)が密集していて、
寒さを防いでいます。
ムラサキシキブの冬芽です。裸芽です。
2枚の葉が向かい合って丸まっているような
形をしています。
細かい毛が芽全体を覆っています。
エゴノキの冬芽です。裸芽です。
この芽の特徴は予備芽(副芽)が
主芽のすぐ下についていることです。
主芽が枯れたり、鳥や虫に食べられた場合、
予備芽が成長し主芽の代わりをします。
サルトリイバラの冬芽です。鱗芽です。
この冬芽は親の葉柄の一部が残っていて、
新しい芽を保護しています。
かなり過保護な冬芽です。
ゴンズイの冬芽です。鱗芽です。
大きな2枚の芽鱗でしっかりと寒さを
防いでいます。
ニワトコの冬芽です。鱗芽です。
ニワトコの冬芽は混芽と呼ばれ、一つの
芽の中に花芽と葉芽が一緒に入っています。
Jan 13, 2020 08:48 AM
番外編・実りの秋を迎えた東高根森林公園
2019年12月 3日
10月に到来した台風19号は、南野川ふれあいの森にも、
大きな被害をもたらしました。
まだ当局による、立入禁止が解除されていません。
そのため今回のブログは番外として、東高根森林公園と
その周辺における植物の紹介です(画像をクリックすると
拡大します)。
ケヤキの紅葉
公園入り口の駐車場脇の
ケヤキの紅葉です。
このほかにも、沢山の落葉樹の
紅(黄)葉が見られました。
サネカズラの果実
中心の球状のものは、花床で、
ヘビイチゴを大きくしたような
集合果をつけます。
ムラサキシキブとヤブムラサキの果実
よく似ていますが、ヤブムラサキ(右)の果実は、
立派なガク片が目立つので、区別できます。
ヒヨドリジョウゴの果実
液果の中には、多数の種子が入っています。
おいしそうですが、有毒です。
トキリマメの果実
赤いサヤの中には、黒光りする固いタネが
入っています。
赤と黒の二色効果で鳥を誘います。
タラヨウの果実
果実は球形の核果です。
葉に文字が書けることがヒントになって、
ハガキ(葉書)が生まれました。
シロダモの果実
黒い果実が多いクスノキ科の中では、
珍しく果実は赤い色をしています。
クロガネモチの果実
ヒヨドリやツグミの類の大好物の実です。
12月には、たちまちなくなりそうです。
イシミカワの果実
ブルーの果実のように見えるものは、
ガクが多肉化したもので、中には
黒くて固い痩果が入っています。
Dec 3, 2019 09:27 PM
台風19号による森の被害
2019年11月 4日
台風19号は、16号の後片付けがまだ終っていない
南野川ふれあいの森に、再び大きな被害をもたらし
ました。
大木の倒壊や大枝折れ等で、森の中は大荒れの
状態です。
現在は行政当局により、立入禁止のロープが張られて
います。その為今回のブログは、森の林縁で見られた
もので作成しました(画像をクリックすると拡大します)。
大木の倒壊や大枝の折れ以外に、野川はあものシンボルで
ある「てんとう虫」の看板も根元から折れてしまいました。
イヌタデ
花のように見えるものは、色の付いたガクで、イヌタデは
花弁のない花です。
秋に紅葉するものが多く、草もみじと呼ばれています。
コセンダングサ
管状花が、沢山集まった花です。まれに白い舌状花が
付いている花もあります。
伐採で明るくなったお社の森付近で、増えています。
セイタカアワダチソウ
花粉症の元凶のように云われることがありますが、
この花は虫媒花ですので、花粉症とは無関係です。
一時少なくなっていましたが、最近また勢いを盛り返して
います。
タイワンホトトギス
花が終るやいなや、大急ぎで種子を作ります。
冬の寒さと乾燥を種子の状態で耐えて、春を
待ちます。
画像の緑色の棒状のものが若い種子の鞘です。
紅茶 de ブレイク
ハナアブ(左)とホシホウジャクです。
Nov 4, 2019 10:57 AM
秋色が漂う森
2019年10月 3日
森全体が黄色っぽくなってきた。
木の影が長くなった。
赤とんぼの群れを見た。
つくつくぼうしの声がしなくなった。
まだまだ日中は夏日が続いていますが、
季節時計は、着実に秋を刻んでいます。
時折、爽やかな風が吹きぬける森で見つけた
植物の紹介です(画像をクリックすると拡大します)。
カラスウリの果実です。
赤く熟す頃になると、スイカのような縞模様は
消えます。
ダンドボロギクの花です。
名前の由来は、愛知県の段戸山で最初に見つかった
ことによります。
トウネズミモチの若い果実です。熟すとネズミの糞?の
ような色になります。
葉を光にかざすと、葉脈が透けて見えます。
ヒヨドリジョウゴの花です。花弁は強く反り返り、バドミントンの
羽(シャトル)に似ています。
果実は赤く熟すと、超ミニトマトのように見えますが、有毒です。
ヤマホトトギスの花です。花被片は大きく反り返ります。
よく似たヤマジノホトトギスの花被片は、反り返らないので、
区別できます。
台風15号による被害
台風15号は、野川ふれあいの森にも大きな被害を
齎しました。
Oct 3, 2019 04:29 PM
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